間違いも多い「嬉しい」気持ちを表す敬語表現
注意陷阱:表示「嬉しい」(高兴)心情的敬语表达
プライベートではよく使用する「嬉しいです。」もしかしてビジネスの場でも同じように使っていませんか?目上の人や上司に対して使用する言葉として「嬉しいです。」は、正しい敬語ではありません。「嬉しい」気持ちを表現するにはどのような言葉を使うと良いのかを調べました。
私下里常用的「嬉しいです。」(我很高兴。)你在商务场合也会用吗?对长辈、上司使用「嬉しいです。」是不正确的敬语。那么为了表达「嬉しい」的心情,要使用什么样的句子才好呢?对我们做了以下调查。
「嬉しいです。」は敬語ではない
「嬉しい」は形容詞で体言(名詞・代名詞)ではありません。「嬉しいです。」という表現は「形容詞+『です』」の形。「です」は「だ」の丁寧語で本来は体言の後につく言葉なため、実は間違った丁寧語となっているのです。
「嬉しいです。」不是敬语
「嬉しい」是形容词不是体言(名词和代名词)。「嬉しいです。」这句表达是“形容词+‘です’”的形式,「です」是「だ」的丁宁语(礼貌语),因「です」本来是放于体言后面的词,所以实际上「嬉しいです。」是错误的丁宁语(礼貌语)。
丁寧語では「嬉しゅうございます」もしくは「嬉しく思います」と言う表現もありますが、「嬉しゅうございます」は、ビジネスの場ではあまり耳にしない言葉で不自然に思われてしまいます。
虽然丁宁语(礼貌语)中也有「嬉しゅうございます」或「嬉しく思います」这样的表达,但是「嬉しゅうございます」在商务场合不太会听到,这样说会让人感觉不自然。
また、「嬉しい」と思っているのは自分なので『自分の動作が主体』となり、通常目上の人に対しては謙譲語(へりくだった表現)を用いるのですが、形容詞には謙譲語がないので単純に変換できません。
此外,由于觉得「嬉しい」的是自己,自己成为“自己动作的主体”,因此通常情况下对方是长辈、上司的话要用谦让语(谦逊的表达),然而形容词没有谦让语,无法单纯变换。
「嬉しい」気持ちを敬語で表す場合は「喜ばしい」となります。では「喜ばしい」を使ってみると「喜ばしい限りです」なんだかおかしくありませんか?間違いではありませんが口頭で表現するには、少し仰々しい言い回しですよね。言われた相手も戸惑ってしまうかもしれません。では「嬉しい」気持ちはどう表したら良いのでしょうか。
用敬语表达「嬉しい」心情的时候,要用「喜ばしい」,但是说「喜ばしい」的话,就会感觉「喜ばしい限りです」(无比喜悦)总有点怪怪的。虽然这句话没有错,但在口头表达中措辞稍显夸张,可能也会让对方不知所措吧。那么「嬉しい」的心情究竟如何表达才好呢?
「嬉しい」気持ちを表現するには
为了表达「嬉しい」心情
「嬉しいです。」「喜ばしい限りです。」はビジネスの場で使用すると、違和感を感じる表現であるとお伝えしました。「嬉しい」気持ちは、下記の5つの方法で表現することが(置き換えることが)できます。それぞれ使用例も上げましたので参考にしてください。
刚才已经解释了在商务场合使用「嬉しいです。」「喜ばしい限りです。」会让人感觉别扭、不合适,「嬉しい」的心情可以用如下五种方法来表达(替换),每种方法后还分别举出了使用的例句,请作参考。
①語尾を「思う」にする
丁寧語の表現では、「嬉しく思います」。謙譲語の表現では「嬉しく存じます」となり、思いますと言う表現はビジネスでも日常良く使う言葉なので違和感が軽減できます。
①把句尾换成「思う」
「嬉しく思います」是丁宁语(礼貌语)的表达,「嬉しく存じます」是谦让语的表达,「思います」这句表达在日常商务场合中也经常使用,所以能减轻别扭、不合适的感觉。
語尾が「思います」「存じます」の使用例
句尾使用「思います」「存じます」的例句
<品物をいただいて嬉しいとき>
<收到礼物很开心时>
・お心遣い嬉しく存じます。(思います)
・ご厚意、うれしく存じます。(思います)
「ありがとうございました。」と続ける
・您费心了,我很高兴。(「存じます」也可换成「思います」)
・您的厚意,我很高兴。(「存じます」也可换成「思います」)
后面再加上一句「ありがとうございました。」(谢谢您了。)
<プロジェクトなど一緒に仕事をすることが嬉しいとき>
<工程项目等一起共事很开心的时候>
・お役に立てれば大変嬉しく存じます。
・お力になれれば嬉しく思います。
・この業務に携われることを嬉しく思っております。
・お目にかかれて、嬉しく思います。(存じます)
・如果能够帮到您,我非常高兴。
・如果能够助您一臂之力,我很高兴。
・参与到这个业务我一直觉得很高心。
・能见到您,我很高兴。(「思います」也可换成「存じます」)
「お役に立てれば」は「お役に立つことができれば」という意味、近い言葉で「お役に立てば」があります。「お役に立てば」は商品や物が役立てばという意味になります。
「お役に立てれば」是「お役に立つことができれば」(如果能够帮到您)的意思,其近义词有「お役に立てば」(如果对您有帮助)。「お役に立てば」是指商品或东西起到作用的意思。
<お礼を言われ嬉しいとき>
<被道谢而开心的时候>
・お役に立てて嬉しく思います。
・对您有帮助,我很高兴。
②形容詞句を用いる
②使用形容词句子
「嬉しいです」を「嬉しい限りです」とします。「限り」は物事の極限や上限を意味しますので「この上なくうれしい」気持ちを表す言葉となります。
把「嬉しいです」变成「嬉しい限りです」,「限り」(限度)意味着事物的极限、上限,所以这句话表达了「この上なくうれしい」(没有比这更高兴的)心。
「嬉しい限りです」使用例
使用「嬉しい限りです」的例句
・お役に立てましたようで、嬉しい限りです。
・この度はお招きにあずかり、嬉しい限りです。
・好像能帮助到您,我无比高兴。
・这次承蒙您的邀请,我无比高兴。
③感謝の気持ちを伝える
③传达感谢之情
「嬉しい」を表現したくなる場面は、誰かに何かをしてもらったり、品物をいただいたり、といったことが考えられます。したがって「嬉しい」気持ちは、感謝する気持ちを表現することで伝える事ができます。下に例文を示しますが、相手の立場によっては仰々しい、よそよそしいと感じてしまう場合もありますので、まずは素直に「ありがとうございます」と伝えるとよいでしょう。
我们想表达「嬉しい」心情时,一般是在这些情况下:比如别人帮忙做了什么、收到了礼物之类的。因此「嬉しい」最重要的是传达出感谢之情。有时根据对方立场的不同,表达感谢时会让人感觉夸张、疏远,所以首先说一声「ありがとうございます」(谢谢)是最稳妥的,请看下面的例句:
感謝の気持ちを伝える例
传达感谢之情的例句
<招待されたとき>
<被邀请的时候>
・お招きにあずかりましてありがとうございます。
・お招きにあずかり感謝しております。
・お招きいただき感激しております。
・承蒙您的邀请,谢谢。
・承蒙您的邀请,非常感谢。
・收到您的邀请,非常感激。
<品物をいただいたとき>
<收到礼物的时候>
強い感謝を示すときの表現としては、
・お祝いの品までいただき、何とお礼を申し上げればよいか、言葉もありません。
・ご親切を賜り、お礼の言葉もございません。
・ご厚意に、胸がいっぱいになりました。
・お心づかいいただきましてまことにありがとうございます。
・お気遣い深く感謝しております。
表示深深感谢时可以说:
・还得到了您的贺礼,不知道该说什么感谢的话才好呢。
・承蒙您的一番好意,不知怎样感谢才好。
・承蒙您的厚意,我满怀感激之情。
・得到您的关照,实在感谢。
・让您挂念,深表感谢。
出張のお土産をいただいたときなどの感謝を示す表現では、
・ありがたく頂戴いたします。
・ご丁寧に恐れ入ります。
・お気遣いありがとうございます。
收到别人出差送的小礼物时,可以这样表达感谢:
・谢谢您。
・您太客气了。
・谢谢您的挂念。
品物を受け取ったとき、「お心遣い」や「お気遣い」という言葉がサラッと出てくるとしっかり敬語を勉強されているなという印象を持ってもらえます。
收礼物时,顺口说出「お心遣い」(您的关照)、「お気遣い」(您的挂念)等词的话,就能给别人一种“扎实地学习了敬语”的印象。
<助力・援助を受けたとき>
<接受别人的帮忙、援助的时候>
・お力添えに感謝しております。
・助言を(ご協力)いただき心より感謝しております。
・感谢您提供帮助。
・得到您的建议(协助),衷心地感谢。
④「嬉しい」の類語に置き換える
④换成「嬉しい」的近义词
「嬉しい」気持ちを表現したくなる場面として、昇進を告げられたり褒められたりといった場面も考えられますよね。この場合の「嬉しい」は「気分が良い」という意味合いが強いのではないでしょうか。過剰に謙遜せずに素直に「嬉しい」気持ちを伝えるようにしたいですね。また相手(上司や目上の方)に『褒めて良かった』と思ってもらえる返事ができるとその人とさらにいい人間関係を築くことができるのではないでしょうか。
我们想表达「嬉しい」心情时,还可以是在这些情况下:比如被告知晋升时、被表扬时之类的。这种情况下的「嬉しい」表示「気分が良い」(心情不错)的含义比较强烈。此时我们最好表示一下不过分谦逊的、朴实的「嬉しい」心情。此外,如果你的回答能够让对方(上司、长辈)觉得『褒めて良かった』(真是表扬对了)的话,接下来就能够建立一种更好的人际关系。
「嬉しい」の類語には、
「嬉しい」的近义词有如下几种:
・喜びを示す「心うれしい」「喜ばしい」
・喜びを与えるさま「心地よい」「気持ちよい」「麗しい」「愉しい」
・嬉しさ、喜びをみせる「幸せ」「嬉々たる」「悦ばしい」などがあります。
・表示喜悦的「心うれしい」(心里高兴)「喜ばしい」(高兴)
・(给对方)留下喜悦的样子「心地よい」(愉快的)「気持ちよい」(心情好的)「麗しい」(情绪好的)「愉しい」(愉快的)
・展示高兴程度、喜悦之情的有「幸せ」(幸福)「嬉々たる」(高兴地)「悦ばしい」(喜悦的、得意的)等。
類義語に置き換えた例
替换成近义词的例句
<上司や目上の方に褒められたとき>
<被上司、长辈表扬的时候>
・〇〇さんにお褒めの言葉をいただけるなんて、光栄です。(光栄に思います。光栄に存じます。)
・そのようなお言葉をいただき(お褒めいただき)、恐縮です。
・もったいないお言葉、ありがとうございます。
・身に余るお言葉をいただき、ありがとうございます。
・能受到XX的表扬,我很荣幸。(也可用:「光栄に思います」、「光栄に存じます」)
・您这样说(您这样表扬),我不敢当。
・您过奖了,谢谢。
・承蒙过奖,谢谢。
<取引先から高評価をうけたとき>
<受到客户高度评价的时候>
・ありがたいお言葉、感謝いたします。
・そのようなお言葉をいただき(お褒めいただき)、恐縮です。
・非常感谢您的表扬。
・得到您这样的评价(得到您的表扬),不敢当。
このシチュエーションの場合は、相手(上司や目上の方)の助力あってこそという意味の言葉をプラスして伝えるとスマートな表現となります。
这种情况下,再附上一句表达“正是因为有对方(上司、长辈)的帮助”之意的话,就会成为更漂亮的表达。
助力に感謝を示す言葉例
对别人的帮助表示感谢的例句
・先輩のお力添え(ご指導)のおかげです。
・いつもお心にかけていただいているおかげです。
・いつも声をかけてくださり、とても励まされました。
・貴重なアドバイスをいただき視野が広がりました。
・これもひとえに〇〇さんにご助力いただいたおかげです。
・いつも何かとお心遣いいただきましてありがとうございます。
・いろいろご配慮いただきましてありがとうございました。
・〇〇さんの言葉にいつも力をいただいてます。
・多亏了前辈您的帮助(指导)。
・多亏了您总是惦记着我。
・您总是为我加油,我很受鼓舞。
・承蒙您宝贵的建议,我的视野也宽广了。
・这也是完全归功于XX的帮助。
・总是承蒙您的关照,非常感谢。
・承蒙您各种照顾,谢谢了。
・从XX的话中我常常能得到力量。
⑤別の言葉(具体的なことなど)に置き換える
⑤替换成别的词语(具体的事情等等)
敬語の使い方や言葉の使い方は、使用する状況を判断することが一番重要な要素ですよね。ただ「嬉しく思います。」とだけ伝えても「どうせお世辞」ととられてしまいかねません。嬉しく思った事柄も一緒に添えると「何が」嬉しく感じたのかが伝わります。またもし嬉しく思うことが具体的に言葉で表現できる状況なら、別の言葉で「嬉しい」気持ちを伝えることができるのではないでしょうか。
关于敬语的使用方法、词的使用方法,根据状况来准确使用是最重要的。仅仅传达「嬉しく思います。」(感觉高兴),有可能被理解为「どうせお世辞」(反正都是恭维话)。如果把感觉高兴的事情也一起加上的话,就能让对方明白自己是因为什么事而感到高兴。另外,如果能用具体的词语表达出高兴的理由,就能用别的词来传达喜悦之情吧。
嬉しい気持ちは、心を込めて伝えましょう
让我们真诚地传达高兴的心情吧
「嬉しい」気持ちの敬語での伝え方や、感謝の気持ちを添える伝え方をご紹介してきました。普段敬語を使用していない方へ突然「嬉しい」気持ちだけ敬語で話すと「どうかしたの?」と相手を心配させてしまいかねませんので、相手と自分の距離感や普段の言葉使いから状況に応じて使い分けるようにすることが必要です。
如上所述依次介绍了「嬉しい」的敬语以及表示感谢之情的方法。对平时不使用敬语的人,如果突然只用了「嬉しい」的敬语进行谈话,都有可能会让对方担心“发生什么事了?”,所以要根据对方和自己的距离感以及平时的措辞等状况,来区别使用。
どんなに慣用的な言葉や美辞麗句を並べても、気持ちがこもっていないと相手の心には響きません。借り物でない自分の言葉で「嬉しい」気持ち、「感謝」の気持ちを伝えられるようにしたいですね。
即使罗列了再多的华丽辞藻或惯用表达,如果没有满怀真情的话,是无法感动对方的。用自己发自内心的言语传达出「嬉しい」的心情、「感謝」的心情,才是我们应该做的。
资料来源:Mayonez Top 商务技巧
翻译:知诸学院 akatuki
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